IT業界はきついからやめとけ!ってよく言われます。特に女性に対してお勧めしているシーンは余り見聞きしませんよね。
ただ最近では少し変わってきたところもあるようで、以前よりも柔軟な働き方が多くなってきたようです。現在の状況と、実は女性にも働きやすい業界であることについて、ただし転職にあたっての注意点など、その辺りをご一緒に見ていきましょう。
※本ページにはプロモーションが含まれています。
IT業界の状況
前々から、IT業界は仕事がきつい・残業徹夜が当たり前・会社に泊まり込むなんてザラ、みたいに言われていましたが、新型コロナ感染症や働き方改革の浸透によって、最近は少し状況が変わってきたようです。
それにつれて女性にとっても働きやすい職場が増えてきているようです。
勤務実態
厚生労働省が行っている「毎月勤労統計調査」のデータではどのようになっているでしょうか?
IT業界は情報通信業に入りますが、記事作成時点で最新の2023年7月時点では、一般労働者の「総実労働時間」は164.7時間で全16産業中8番目に少なく、「出勤日数」は19.4日で16産業中4番目に少ない結果になりました。
それに対して「現金給与総額」を見てみると、約56万円と5番目に多い業種となります。
ざっくり言うと、1日8.5時間勤務で月稼働20日程度、勤務時間は平均的で出勤日数は四番目に少なく給与は5番目に高いとなると、悪くない業種なのではないでしょうか。
参考:毎月勤労統計調査 令和5年7月分結果確報
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/30-1a.html
リモートワーク
新型コロナ感染症で劇的に変わったことがこのリモートワークの普及。第5類への移行と共に通勤電車の混雑が戻ってきたことでわかるように、職場回帰の企業も多いですが、100%リモートワーク可能な会社が増えてきていることも事実です。
求人票を見てみても、そのように謳って日本全国から優秀な人材を集めようとしている企業が目につきます。
長時間通勤で疲弊したり、ランチに無駄にお金をかけなくて済むなどのメリットをあげる人もいれば、やっぱりオフィスの方がいいという人もいますが、やはり通勤時間というのは無駄なもの。
これは個人的には、新型コロナ感染症によって良くなったと言えるポイントです。
男女比
IT系の技術者というと、まだまだ男性のイメージが強いと思われがちですが、徐々に女性の比率が高まってきています。
経済産業省から平成28年に発表された「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」によると、IT関連産業の女性比は24.1%です。全体の約4分の1程度ということになります。
一方で前安倍政権の時代に、2030年までに女性管理職の割合を30%まで増やすと言うのが政府の目玉政策として取り上げられていました。政権は後退しましたが、方針としては大きく変わっていませんので、女性のエンジニアの数もますます増えることが期待されています。
そのため採用企業側も積極的に女性の雇用を進めています。こういったこともあり、女性のIT業界への進出を後押ししている状況です。
女性にとって働きやすい業界なのか?
それでは、IT業界は女性にとって働きやすい業種では無い、と言えるのでしょうか。
いえそんなことはありません。逆にIT業界は女性にとって働きやすい業種と言えます。
どんなところが女性にとって働きやすい業種なのか見ていきましょう。
技術職であるため、仕事の質で評価される
IT業界の業種は、プログラマ・SE・アナリスト・デザイナー・インフラエンジニアなど様々ありますが、営業以外は全て技術職になります。
技術職というのは、仕事の質で評価されるもの。男女差や勤務態度などで評価に差がついたりすることはありません。
IT業界は需要過多で常に技術者が不足している業界であるため、生産性の高い優秀な技術者を探している会社ばかりです。ですので、仕事の質を高めていけば高く評価され、引く手数多な人材になる事が出来る業界であると言えます。
手に職をつけられる
IT技術者はそれぞれが専門家。希少性を持った専門エンジニアというのは、どの企業でも喉から手が出るほど欲しいもの。
これから更に需要が増していくことがわかりきっているIT業界で、職に困るということはないでしょう。そして栄枯盛衰は世の常であり、IT技術はドッグイヤーと呼ばれるほど、技術の移り変わりが激しい業界です。
とは言っても、本質というものはそんなに大きくは変わりません。プログラミングに関しても、言語・ツール・フレームワークなどが変わったとしても、求められることは常に利用者に必要とされるプログラムを作ること。その一点です。
それだからこそ、変わりやすいもの・変わりにくいものを見通し、常にキャリアプランを練り直していくと良いでしょう。
転職・再就職・職場復帰がしやすい
こちらもIT業界が需要過多で売り手市場であることから、より良い待遇や新しいチャレンジのための転職、一旦業界を離れてしまってからの再就職・職場復帰などがしやすい業界であることです。
女性は結婚・出産・介護など、さまざまなライフイベントに振り回されることが男性よりどうしても多くなりがちです。ただし、そういった事情で一旦職を離れてしまっても、常に求人に溢れている業界であるために職場復帰が非常にしやすい傾向にあります。
企業側も一度雇用していた人物であれば、評判やスキルなどもわかっているため、新規の人材を採用するよりも安心して採用することができるため歓迎する傾向にあります。
これも女性にとってとても心強い環境であると言えます。
力仕事がない
IT技術社の仕事は基本的にPCがあれば可能なことばかりです。現在ではノートPCの処理能力が非常に高くなり十分仕事できることと、クラウドの普及で手元のPCが非力であっても仕事するのには支障がなくなってきているということもあり、パソコン一台あればいつでもどこでも仕事ができてしまいます。
これも女性だからといって、困ることはありません。
(実は)自由が多い
残業や客先作業などで、自由度が低いと思われがちなIT業界ですが、実は結構自由度が高い職種です。
技術者という仕事の特性上、仕事さえきっちりこなしていればあまり文句を言われないという業種であるため、結構自由が効くなんていう話もあるようです。
転職の準備
それでは転職に際して、何か事前に出来ること・しておくことは何かあるのでしょうか。
事前学習
IT業界への転職、特に未経験での転職ということであれば、いきなり転職することはお勧めしません。まずはある程度の司式を事前に身につけておくことをお勧めします。
何故かというと、まず一つは事前に知識つをつける中でどう言った仕事をすることになるのかということが、漠然とでも少しずつわかるようになってくること。
もう一つは、全くの未経験者を採用する会社の中には、単純作業を長時間させて全く技術力が身に付かない業務にアサインしようとするところがあるためです。
そんな悪徳な会社ばかりでないのは事実ですが、やはり企業側からしたら何も知らない人間を一から教育することはコストでしかありませんから、今すぐできる仕事にアサインされてしまうことになりかねません。それこそIT土方と言われるような仕事ばかりでは疲弊してしまいますからね。
そんなことのないようにある程度自分自身で勉強してスキルをつけておくことが望ましいです。
IT系の資格を取得する
ITパスポートや基本情報処理技術者試験といったIPAが実施している試験であれば、すぐに受けることができますし、参考書なども大量に出回っていますので、学習のハードルはそれほど高くはないでしょう。
IT系の知識が身につくスクールに通う
また就職前に短期間のスクールに通い、知識をつけるということもお勧めです。
一部のスクールには、『教育訓練給付制度』の適用対象となっているコースもあり、50万円以上の給付金がもらえるケースもあるようです。
スクールの中で、さまざまなIT業界の職種や業務を知ることで、自分の興味が引かれる仕事というものが明白になることで、仕事探しもより具体的にターゲットを絞ることが出来るでしょう。
スクールにもさまざまな特色がありますので、メリット・デメリットをしっかり見極めて、あなたにとって最高の業務スクールを選んでください。
転職と事前準備としてのスクールについては、こちらのページでまとめました。
職務経歴書を作成する
次は職務経歴書の作成です。今までにやってきた仕事を丁寧にコンパクトにまとめておきましょう。
今まで自分がどのように業務にあたってきたかが汲み取れるような業務経歴書ができると、採用のハードルも下がるはずです。
またIT業界に関係がなくとも、取得した資格等についてはしっかりと記述してください。あなたが資格を取得しようとした、その向き合い方が評価されることもあります。
キャリアプランを考える
最後には今後のIT業界でのキャリアプランを考えましょう。
具体的なキャリアプランを描くことで、どういったことを学びながら仕事をするべきか、どのような会社を目指すべきか、といった計画がはっきりとしてきます。
転職エージェントに登録する
自分の将来の考え方がある程度まとまってきたら、転職エージェントに登録してエージェントさんと話し合いながら、世間の状況等も加味しながらより深く自信のキャリアプランを掘り下げていっても良いでしょう。
転職エージェントについてはこちらのページにまとまっています。
まとめ
以上、女性がIT業界に未経験で転職することについての懸念と解決方法を見てきました。
今後も発展が約束されていて給料も悪くないIT業界、女性にとっても働きやすい業種であることがお分かりいただけたのではないでしょうか。
ただ技術職ということで、誰にでも向いているというわけではありませんし、スキルアップのための地道な努力は必要となります。それでも得るものの大きいチャレンジしがいのある業界であることは間違いありません。
ぜひ皆さんチャレンジしてみてください。